小児のネフローゼ症候群は特発性と呼ばれ、ステロイド剤によく反応するタイプのものが多い。
特徴としては、一日数グラム以上の蛋白尿、低蛋白血症、浮腫、高コレステロール血症などであるが、ステロイド剤の投与により、これらはほとんどの場合は正常化してくる。しかし、再び同様の状態になる「再発」の多いのが大きな特徴である。
今までは投薬中のネフローゼ児の運動はせいぜい軽いものに限られ、体育授業が普通に許可されるのはステロイド剤が中止されてかなり経過してからということで、発症後少なくとも1年ぐらいは許可されないことが多くみられた。
したがって、心理的な問題や社会性が育ちにくいなどの問題も生じてくることが懸念され、管理の在り方が見直された。
これは、寛解中に普通の子供と同じように運動したり、遊んだりできるようになったことで、子供としての明るさを取り戻すといった現実がその管理の在り方に自信を与えた。
このページのトップに戻る